嘘つきの破壊力
異性に声をかけられても
同性に若く見えると驚かれても
彼の「見た目はいいんだからさ」の一言には
敵わないし、彼の笑顔より、私のハートを撃ち抜くものはないのよ
人やすみ
疲れたな
たまには
そう
たまには
ちょっと人になることを辞めてみて
なにも考えないで
無心でダランとしてみようかな
うん
こんな時間を増やすのもいいのかもしれないね
でもそうしたら…
いや、そっか
ううん
そうね
なんでもない
それがいいかもね
続く
そしてまた嫌いになって
今の私ができあがりました
ふりだし?んーん
わかんない
ありがとう
嫌いな自分を、君に精一杯抱きしめてもらって
ちょっと好きになれました
君になりたい
なんで君は優しくいられるの
なんで私はこんなに嫌なやつなの?
ヒロインぶるなよ
真実を。
真実を。
全て話して浴びる批判が嫌なの?
でもそれだけのことを自分がしたんじゃない。
ズルいやつ。
なんで私はこんなに黒いんだろう。
最善の前向き
ちょっと待って
私のいいところはどこだった?
そう、たしか最初は
自己犠牲を目標にしてきたの
そうしたら辛くなって
左手に八つ当たりするようになったの
そのあとは
他者を優先しようとして
それもまた辛くなって左手は傷つくばかりだった
今の私が、いい人を語るのはおこがましくて
でも、だからといって
いい人にならなくていいの?
中身は本当に最悪だって彼は言ったけれど
それならもう一度最初からやりなおすのは?
最初に戻って善い人になろうよ
もしかしたらまた辛くなるのかも
でも彼は間違いなく言ったの
最初に話しを聞いていたときは
本当にいい子だな、て。
自分が辛くなるのは間違っていると言ったけれど、それでもそんなところに惚れてくれたじゃない。
道を間違えて悪人になったからといって
善き人になることを諦めたら
それこそ暗闇で自分のお墓を掘っているようよ。
ジュクジュクとした公開処刑も
針を飲ませるような嫌味も
私の口と胸と脳から追い出して
他者を優先できる自分に。
できない自分を愛してはだめ
右手には意志を
左手にはカッターを
心臓には決意を