血は流さない

吐き気がする

汚いって誰が言ったの?

でも汚れた気がする

なんで綺麗でいられないの

汚いものが純粋に関わってくるから

ああそっか

懐かしい

だから私は髪の毛を切って

男になろうとしたんだ

異性として見られるなんて吐き気がする

誰よりも綺麗でいたかった

男に見えたら好意なんて持たれないでしょ

そんな目で見ないでよ

彼にだけかわいいって言われればそれでいいの

他の人の目に映って汚れていく自分なんか嫌い

嫌い嫌い

汚いからもう彼にも触れない

会えなくなった私を

もう諦めたなんて思わないで

輝く君が好き

本当の理由と君と最も後に

違うよ そんな理由じゃないでしょう

満足しただけ

今日はなんとなく疲れただけ

 

15年もすれば、彼の囁いたささくれ程のひっかかりに気がついて、彼女は私を汚くてふしだらな奴だと言い始める

彼は言ったわ だって本当のことでしょう

彼女は言ったわ 傷つけるのは嫌